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カジキマグロでネギマ鍋

ビーツのリゾット 海老のガーリッククリームソース

Yukoシェフのシェアレピ Vol.01
ビーツのリゾット 海老のガーリッククリームソース
by 村上 有子

赤い宝石! X’masにビーツでおもてなし

 今年もクリスマスがやってきました。クリスマスの食卓は華やかなお料理で彩りたいですよね。そこで今回は赤い宝石のような野菜、ビーツを使ったお料理をご紹介したいと思います。

 鮮やかな赤紫色が印象的な野菜「ビーツ」。栄養が豊富なため、スーパーフードとして有名です。ビーツには血糖値の上昇を防ぐ効果のある食物繊維の他、むくみや高血圧を予防するカリウム、妊婦さんには欠かせない栄養素でもある葉酸が多く含まれている、まさに栄養の宝庫のような食材です。

 そんな栄養たっぷりなビーツだからこそ、すべての栄養素を取れるように下ごしらえも大事。もちろん生のまま刻んでまるごと栄養を摂るのもひとつですが、さらに美味しく食べるには少し加熱するのもおススメです。アルミホイルに包んでオーブンで焼くのもよし、今回のように皮ごと茹でて火を通すのもいいですね。お料理に使って少し余ったら、茹でた煮汁に少量の酢を加えて煮汁ごと冷蔵保存しましょう。ビーツの香りや風味を損なうことなく保存できます。

ビーツの保存
ビーツの保存

今回はビーツを使ったリゾットを作ってみました。ピンク色の煮汁で炊き上げたお米に、ビーツを加えることでシャキッとした食感も楽しめます。ガーリッククリームが全体の味をまとめ、ピクルスの酸味がアクセントとなって美味しさを増してくれますよ。是非、今年のクリスマスの一品に加えてみてください!

材料(2人分)

●ビーツ 小2個(180g)
●玉ねぎ 1/4個(みじん切り)
●米 1cup
●ビーツのゆで汁 3~3cup半
●コンソメ顆粒 小さじ1強
●ディルピクルス 1本(20g)
●ピクルス漬け汁 大さじ2
●粉チーズ 大さじ1
●塩・こしょう・オリーブオイル・粉チーズ 適量
●仕上げ用ルッコラ 適量
【エビクリーム】
●にんにく 1かけ(みじん切り)
●海老大 8尾 (殻を剥いて背開きにする)
●生クリーム 1cup

作り方

よく洗ったビーツを皮ごと茹で、茹で上がったら皮をむいて角切りにする。竹串がささるぐらい(約20~40分)まで 茹でる。茹で上がったら煮汁ごと冷まし てから使いましょう。

①の茹で汁はコンソメ顆粒を加えてリゾットのブロスにする。

鍋にオリーブオイルを敷き、玉ねぎを炒め、さらに米を炒めてブロスを加えながらリゾットを作り、仕上げにビーツ、粉チーズを加えて塩・こしょうで味を調える。リゾットは17分を目安に中火でブロスを足 しながら火にかける。最後2分は水分を飛 ばしながらアルデンテに仕上げましょう。

別のフライパンに少量のオリーブオイルを敷き、にんにくを炒め、そこにエビを加え炒めて生クリームを入れて沸かし、塩・こしょうで味を調えたらソースの完成。にんにくは絶対に焦がさないように注意! エビの色が赤く変わったら生クリームを 加え、少しトロミがつくまで煮詰めます。

お皿に③リゾットを盛り付け、④のエビのソースをかけてルッコラを散らし、粉チーズを上からふりかける。リゾットの赤、ソースの白、ルッコラのグリーンでクリスマスカラーに♪

その他ビーツの葉や茎を使ったお料理

ビーツは余すことなく使える食材です。ビーツは以外にもほうれん草と同じ科に属することもあり、葉の部分はあまりクセもなく食べられます。私はお浸しで食べるのが一番シンプルでおススメです。

■ビーツの葉のお浸し
葉の部分をサッと塩ゆでし、冷水で冷やしたら絞ってめんつゆで味付け。

ビーツの葉のお浸し
ビーツの葉のお浸し

■ビーツの茎とツナのふりかけ

茎の部分を小口に切り、フライパンにごま油を熱して、ツナと一緒に炒めます。しんなりしたらめんつゆで味付けして完成。

ビーツの根の部分を食べるより、クセがなく食べやすいと思います。

ビーツの茎とツナのふりかけ
ビーツの茎とツナのふりかけ

Writer’s Profile

村上 有子
村上 有子
料理研究家/栄養士●東京及びリヨン(仏)で製菓製パンを習得後、広尾「アクアパッツァ」日高良実シェフのもとイタリア料理を習得。2016年から活動拠点をNYへ移し、企業向レシピ開発・ケータリング・出張シェフ等で活躍。
Instagram:yukokitchen.nyc

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