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さまざまな国の香り漂う食文化のメルティングポット、チュニジアのホットなシチュー

さまざまな国の香り漂う食文化のメルティングポット、チュニジアのホットなシチュー

世界のスープ図鑑 Vol.03
さまざまな国の香り漂う食文化のメルティングポット、チュニジアのホットなシチュー
by 佐藤 政人
世界のスープ図鑑

チュニジアはモロッコ同様、地中海料理と北アフリカの先住民であるベルベル族の食文化が融合したユニークな食文化を持っている。モロッコの料理よりも幾分スパイスが効いているようだ。

北アフリカ、とくにチュニジアでよく使われる食材にハリサと呼ばれるものがある。いわゆるチリペーストで、このシチューにも欠かせない。ローストしたチリペッパーとハーブ、ニンニク、クミン、キャラウェイシードなどをミックスして作る。だいたいどこのスーパーでも手に入るが、ブレンダーがあれば簡単に作れるので、私は多めに作って冷凍している。塩も酢も入っていない、ほぼ純粋なホットソースなので、辛さが欲しいときはどんな料理にでも使えるのがハリサの魅力である。

マルカ・ジェルバナはグリーンピースと肉のシチューで、アーティチョークが入ることから、イタリア南部の島、シシリアの食文化の影響を受けていることがわかる。

さまざまな国の香り漂う食文化のメルティングポット、チュニジアのホットなシチュー

材料(4~6人分)

●オリーブオイル 大さじ2
●ラム、牛、または鶏肉 600g
(1人分2、3個になるように切り分ける)
玉ネギ(厚めのスライス) 1/2個
ターメリックパウダー 小さじ1
●ハリサ 大さじ1または好みの量
(なければ他のホットペッパーペースト)
●トマトペースト 大さじ1
トマト(みじん切り) 2個
水 120cc
●フレッシュグリーンペッパー 2本
(辛いのが好みならホットペッパー、マイルドなのがよければピーマン)
●グリーンピース(冷凍可) 400g
●アーティチョークハート(缶詰可) 5個
(半分に切る)

作り方

鍋にオリーブオイルを熱し、肉、玉ネギ、塩小さじ2を加えて軽く混ぜ合わせたら、ターメリック、ハリサ、トマトペーストを加え、中火で肉が均等にコーティングされるまで混ぜる。

トマト、水を加えて沸騰したら弱火にして、肉にだいたい火が通るまで煮る。途中で水分が少なくなったら水を適量加えるが、入れすぎないように。

グリーンペッパー、グリーンピース、アーティチョークハートを加え、さらに10分ほど煮る。

バゲットとともに食卓へ。バゲットを浸して食べてもよし。

Writer’s Profile

佐藤 政人
佐藤 政人
アメリカ東海岸ボストン近郊在住、すでに20年強。日々世界の料理を探索することに明け暮れています。誠文堂新光社より『世界のサンドイッチ図鑑』『世界のスープ図鑑』『世界のサラダ図鑑』などを出版。

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