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カリフラワーの甘味が存分味わえるクリーミーなスープ

カリフラワーの甘味が存分に味わえるクリーミーなスープ

世界のスープ図鑑 Vol.08
カリフラワーの甘味が存分に味わえるクリーミーなスープ
by 佐藤 政人
世界のスープ図鑑

カリフラワーは一年中手に入るが、秋が最も美味しい季節である。少し前まではカリフラワーといえば白だったけれども、今は紫、オレンジ、黄色、緑など、とてもカラフルなカリフラワーが手に入る。嬉しいことに、スーパーによってはいろいろな色のカリフラワーがパックになって売られていることもある。

カリフラワーは好みの硬さに湯がいて食べるのが日本では一般的だけれども、生のまま食べてもおいしい。もちろんスープにも大変適した野菜である。『世界のスープ図鑑』の中にも、インドのゴビマサラ、セルビアのチョルバ・オドゥ・カルフィオーラなど、カリフラワーのスープが5種類登場する。

今回は、オレンジのカリフラワーとトマトを合わせて、ポタージュっぽくアレンジした。といってもすべてピュレにするのではなく、茹でたカリフラワーを残しておいて、独特の食感と甘みを味わえるようにした。

カリフラワーの甘味が存分味わえるクリーミーなスープ

材料(4人分)

●ベジタブルまたはチキンブロス 800cc
●オレンジカリフラワー 500g
●サラダ油 大さじ2
●エシャロット(スライス) 大1個
セロリ(スライス) 1本
ニンニク(スライス) 2粒
トマト(1㎝くらいのサイコロ) 1個
トマトペースト 大さじ1
●カイエンペッパーまたはパプリカ 適宜
●塩コショウ 適宜

作り方

ブロスを鍋に入れて火にかける。

カリフラワーの花の部分は小房に切り分けてボウルに入れ、他の部分は1㎝サイコロくらいに刻んで別のボウルに入れておく。

小房に切り分けたカリフラワーの花を沸騰したブロスに加え、好みの硬さに茹でたらザルに上げる。ブロスはボウルに取っておく。

鍋でサラダ油を熱し、エシャロット、セロリ、ニンニクを加えて柔らかくなるまで中火で炒める。

トマト、トマトペースト、カイエンペッパーを鍋に加えて、トマトが崩れるくらいまでよく混ぜながら炒める。

取っておいたブロス、カリフラワーの茎など残りの部分、塩コショウ一摘みを加えて沸騰させ、中火でカリフラワーが柔らかくなるまで煮る。

鍋の中身をブレンダーに入れピュレにする。完全にピュレにせず、カリフラワーの粒が残る程度が私としては好み。

ブレンダーの中身を鍋にあけて火にかけ、沸騰したら塩コショウで味を調え、茹でておいたカリフラワーの花を飾り用に少し残して鍋に加えてひと煮立ちさせる。

スープを器に盛り、取っておいたカリフラワーの花をのせ、カイエンペッパーまたはパプリカをかける。

Writer’s Profile

佐藤 政人
佐藤 政人
アメリカ東海岸ボストン近郊在住、すでに20年強。日々世界の料理を探索することに明け暮れています。誠文堂新光社より『世界のサンドイッチ図鑑』『世界のスープ図鑑』『世界のサラダ図鑑』などを出版。

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