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パックンマックン

今月のQ パーソン パトリック・ハーラン(前編)

今月のQ パーソン Special Interview Vol.02
今月のQ パーソン パトリック・ハーラン(前編)
パトリック・ハーラン

パトリック・ハーラン

93年にハーバード大学を卒業後来日。96年に上京し、翌年マックンこと吉田眞とお笑いコンビ「パックンマックン」を結成。芸人のほか情報番組のコメンテーターや東京工業大学の講師としても活躍。

なぜ日本へ? アメリカイズムが
高じて冒険の旅に!

ーアメリカイズム

日本に住んでいると、「ハーバード大学を出て、なぜ日本で芸人をしているの?」と聞かれます。でもアメリカに住んでる友人からはそういう質問は出ません。みんな「えっ? 楽しそうじゃん!面白いことやってんね」って言うんです。それはなぜかというと、アメリカ人の考え方の根本には「人生は自由だ」というのが根強くあるからだと思います。

もちろん友人の中にはエリートの道に進んだ人もいっぱいいます。大手コンサルティング会社マッキンゼーのお偉いさんになったヤツもいるし、IT企業YAHOO!の役員もいる。一方でアンデス山脈に住む部族のために辞書を作っているヤツもいれば、永遠に旅を続けているヤツだっている。みんな自由ですよね。これがボクらの考え方なんです。面白いでしょ?

ー「冒険心」から日本へ

ボクはもともと大学卒業後、数年間は自由に冒険するつもりでした。来日の理由はまさに冒険のためだった。当時、日本語を全然知らなかったんです。これ、すごいアドベンチャーでしょ!?

来日して福井県に住んでいる間は英会話の講師として働いていました。日本語はそこの生徒さんたちから教わりました。今になってよくよく考えてみると、生徒にお金をもらいながら日本語を教えてもらってたんです。おかしな構図(笑)。大変申し訳ないんだけれども!

ー失敗を覚悟で上京

父がアマチュアの劇団をやっていた影響もあって、ボクは小さい頃から舞台に立つのが好きでした。自然と「いつかはエンターティナーになりたい」と思っていました。日本にいるときそのことを思い出して、「よし、やってやろう!」と。当時はまだ日本語もカタコトだったので、これも大冒険です。正直言うと、絶対に失敗すると思っていました。でもマックンとコンビを組んで1年ちょっとで、NHKの番組に出させてもらえるようになり、お仕事を沢山いただけるようになった。しかも芸能界で体験する事は、どれも新鮮なことばかりで、お金を払ってでもやってみたいことばかり。本当にありがたいですね。これは自分の実力というよりもラッキーな部分が大きかったと思ってます。 

ボクがラッキーを引き寄せるためにやったこと?どんな仕事でも断らない。それと、なるべくいいヤツでいることですね。鼻に付くアメリカ人とか絶対に嫌でしょ!だから周りに好かれて、声をかけてもらえるよう努力しました。今もしています。芸能界は次が保証されている仕事ではないですからね。明日には仕事を失っているかもしれないという緊張感、サバイバル感もある。でも、それすらもボクからすれば冒険なんです。もし仕事がなくなったとしても、また新しい別の冒険がはじまるだけ。これがボクのモットーなんです。(談)

パックンマックン

パックンマックン

1997年に共通の知人の紹介で知り合い、パックンマックンを結成。日米文化をネタにしたお笑いで人気を博す。現在は情報番組や英語にまつわるコーナーをはじめ、テレビやラジオ、イベントで活躍。2003年にはラスベガスで、2007年にはハリウッドで英語漫才を挑戦。成功を収めた。記念式典や各種イベント、懇親会におすすめ! 2022年、「FORUM8 presents 二刀流でメジャー25周年! パックンマックン ワールドツアー!」を開催中。

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