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お尻にやさしい習慣を~痔から守るために~

健康ニュースレター Vol.04
お尻にやさしい習慣を~痔から守るために~
by 日本クリニック
日本クリニック 健康ニュースレター

恥ずかしさゆえに受診出来ず、痔に悩んでいる方は少なくありません。痔にならない・痔を悪化させないために、今回は、お尻に負担をかけない習慣をご紹介したいと思います。

痔の原因は?

肛門に圧力をかける習慣が長く続くことが要因です。例えば、便秘がちで排便の際に強くいきんだり、デスクワークや運転で長時間座りっぱなしや、接客業務で長時間立ちっぱなしでいると肛門に負担がかかり痔を発症するといわれています。また、ゴルフなどスポーツ時のいきみ、アルコールや刺激物の過剰摂取などによる下痢、循環が滞る冷えなども肛門に負担がかかり、痔を誘発するといわれています。

お尻にやさしい習慣を

痔のタイプ

3つのタイプに分類されます。
●痔核(いぼ痔):いきみや肛門部への過度の刺激、負担によって直腸や肛門付近の毛細血管がうっ血し、部分的にいぼのような腫れができる。
●裂肛(きれ痔):硬くなった便を排泄するときに肛門の外壁を傷つけることが原因で肛門が切れたり裂けたりするため、出血がある。排便時や排便後にもズキズキとした痛みを感じることがある。
●痔瘻(あな痔):下痢などによって肛門腺(小さなくぼみ)に細菌が入り、炎症を引き起こし化膿して中で膿が溜まることが原因。膿が出て、一度症状が治まった後も、膿の通り道(トンネル)ができた状態になり、化膿を繰り返す。肛門部に重くて鈍い痛みや異物感があり発熱を伴う。

ライフスタイルのポイント

ライフスタイルのポイント

お尻に負担をかけない生活

排便時に強くいきむ時間が長くなると、肛門がうっ血してしまいます。また、残便感があるときに強くいきむと肛門に強い圧力がかかってしまいます。排便の時間は3分を目安とし、いきむ時間を短くするよう心がけましょう。
排便後は、肛門に負担をかけないよう押さえながら優しく拭きましょう。仕事でどうしても座る時間が長くなってしまう方は、ドーナッツ型のクッションなどの便利グッズがおすすめです。

食生活

乳酸菌を多く含むヨーグルトや納豆などの発酵食品を摂取し、さらに、善玉菌のエサとなるオリゴ糖や食物繊維を摂取するなど、腸内の善玉菌を増やす食生活を意識しましょう。特に便秘を防ぐために食物繊維の多い食品をしっかり摂り、起床直後にコップ1杯の飲水は腸への刺激となります。水分不足は便秘の原因になるので、便を柔らかくするためにも水分補給は1日2~2.5リットルが目安です。アルコールや刺激物は肛門を刺激してうっ血の原因となり、症状を悪化させてしまいます。摂り過ぎには注意しましょう。

食生活

運動・ストレス解消

適度な運動は血行の改善を促します。ウォーキングやジョギングは主に下半身を動かすため、お腹に刺激が伝わり腸のぜん動運動を助けます。また、夏場クーラーによる冷え性を解消するためにお風呂に浸かることで、身体が温まりお尻の血行が良くなります。38~40度くらいのぬるめのお湯にゆっくりと浸かることで精神的にもリラックスできストレス解消にもつながります。

お風呂

痔を予防する肛門ストレッチ

肛門をキュッと引き締めたり緩めたりを繰り返す肛門ストレッチは、肛門の血行が良くなり痔の発症予防が期待できます。肛門周りの筋肉を鍛える効果もあり、スムーズな排便につながると同時に、スポーツ時のいきみにも耐えられるようになります。

足を軽く開いて立った状態で、1~2秒に1回のペースで、肛門をぎゅっと引き締めます。これを3~5分の間続けてください。
肛門の筋肉を強くゆっくりと引き締めて、その状態を10~15秒キープしましょう。その後力を抜いて肛門を緩めた後、再び引き締めていきます。これを5分ほど続けてください。
*肛門から出血があり、痔と思っていても大腸がんや潰瘍性大腸炎、大腸ポリープなど、別の病気の可能性も考えられます。肛門から出血がある場合は、早めにかかりつけ医を受診してください。

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