
何か言ってもなかなか聞いてくれない。そんなことないですか? 「使ったものは片付けて」「物を出しっぱなしにしないで」そんな日常的なことだけれども、毎回毎回言っていると親の方が疲れてしまうし、なんでわからないのだろう…と思うことも。
かといって、黙っていればそのまま出しっぱなしで、どんどん部屋が散らかる一方。親が片付ければ済むことですが、それではいつまでたっても状況は好転しません。そんなことが我が家にも起こりました。
今回は、「言い方一つで行動も変わる」子どもへの声掛けについてです。

朝、学校に行く前の忙しい時間にアイロンをかけていた息子。洗濯物を畳むときにアイロンをかけたり、前の日に準備したらいいのになと思うのですが、まだまだできません。そんな息子、アイロンをかけたらアイロン台もアイロンも出しっぱなしで学校に行ってしまいました。気づいた時には息子は登校した後。そのままにして片付けないでいると、やはり3日たってもそのままでした(笑)そろそろ片付けてほしい。3日も片付けないと、つい非難トーンで「(あなたは)このアイロン、いつまで出しっぱなしなの? もう3日もそのままだけど!」と言ってしまいそうなところをこんな風に普通のトーンで伝えました。
「ねえ、このアイロン台3日ここに出ているけどまだ使うの?」すると「あ! そうだった忘れてた」と息子。いやいや、見えていたでしょ。と思うけれどそこは何も言わずにみていると、その後、片付けをしていました。
ここで何が言いたいかというと、非難めいた言い方をした場合、相手は責められたと感じ自分を守ろうとして、「うるさいなあ。わかってるよ!」など反抗的な言葉が返ってきがちです。仮に、黙って親の言うことを聞いたとしても、心の中では反発心や自責などがわき、子どもの勇気をくじいている状態になってしまうのです。
ほんの小さなやりとりですが、勇気をくじくことが続くと、心の中にある「勇気バロメーター」はどんどん減ってしまい、子どもの自尊心は折れ、親へ反抗したり自分を責めたり、ひどい時には自分を傷つける行為をすることもあります。「あなたは〇〇」と言うと相手自身のことをさしています。それは相手の価値さえも傷つけてしまうこともあります。
「(あなたは)片付けていない」「(あなたは)もっと早くしないと」「(あなたは)遅いんだから」こんな言葉を聞いていたら、私たちでも元気が無くなりますね。
そんな時には、「お母さんは〇〇と思っているんだけど」と、私メッセージで伝えることで、親自身の価値観を話しているので子どもの勇気をくじきません。「お母さん、片付けてもらいたいんだけど」「お母さん、もっと早くしたらいいと思うな」と言うように。
また今回のように相手が答えを出すような質問をすると子ども自ら気づくことができるのでおすすめです! これは子どもだけでなく夫婦関係、職場の人間関係でも使える方法ですので、試してみてくださいね。
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