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信じられない返品文化

それ!在米あるある Vol.02
信じられない返品文化
by バートリー今日子
それ!在米あるある

ウォルマートやターゲット、コストコやメイシーズなどの量販店に行くと、エントランスやレジ付近にカスタマーサービスがありますよね。
特に、最も個人消費が伸びるホリデーシーズン後のカスタマーサービスは行列で溢れかえります。
これ、有名な現象なんですけど、彼らは一体なんのために並んでいるのでしょうか…?
それは…プレゼントの返品に来ているのですよ!

アメリカは返品OKが当たり前

米国はほぼなんでも返品に応じてくれます。不良品だった、破損していたはもちろん、サイズが合わなかった、気に入らなかった、既に持っているからなど、お客さん側の不都合をどーんと受け止めてくれます。これは日本ではあり得ない感じがしますね。

アメリカはさまざまな文化の人々が混在するからなのか、はたまた企業が太いからなのか。消費者に対して結構おおらかですね。玉ねぎが一つ腐っていた、服のサイズが合わなかった、化粧品が肌に合わなかった、想像していたものと違った、美味しくなかった、量が多すぎる・少なすぎる…などなど、理由はほぼなんでもあり。同じ理由で返品しようとしたら、日本では多分嫌な顔をされるでしょう。

知ってる? ギフトレシート

プレゼントを贈る際、会計の時にお願いすると金額が表示されていない「ギフトレシート」をもらうことができます。これをプレゼントに同梱しておけば、受け取った人は気に入らなかったり不良品の際に店舗に行って返品・交換または換金ができるので一層喜ばれます。(その場合「○ドルのものと交換できます」などと店員さんに告げられるので、もらったプレゼントの額が分かっちゃいますが。)

普通に浸透したサービスなので、贈る方も贈られる方も恨みっこなし。これからホリデーショッピングに行かれる方は、是非忘れずにギフトレシートを出してもらいましょう。

返品

アメリカ消費文化を反映する風物詩

ということで、サンクスギビング、クリスマス直後にモールや大手量販店に行く際は、「ホリデーシーズンの締めくくりの名物」、贈り物を返品する人の列を是非チェックしてみてください!

びっくり仰天返品エピソード

なんでも返品可能なポリシーは消費者にとってはとっても柔軟でいいシステムですが、時々信じられない返品もあります! ドレスを買い、値札がついたままパーティーに着て行って、帰ってきたらすぐ返品してお金を返してもらう人、工具などもちょこっと使って、用が済んだら適当な言い訳を添えて返品! え!?
これちょっとモラルとしてどうなの? という話をアメリカに住んで10年、何回も聞きます。

どう見ても履き古したスニーカーを堂々と返品しにいくツワモノも目撃したし、昔、我が家が水漏れで水浸しになった時、大家さんが除湿器を持ってきて「今買ってきたから、6日間24時間フルで使って家を乾燥させて。7日目に取りに来るから。」と、返品する気満々なことを言ってきたことがあります。大家さんよ…。

こういうやり方はいくらなんでも…という感じがしますね。でも受け付けてくれて返金してくれるんだもんね。うーん。

Writer’s Profile

バートリー今日子
バートリー今日子
米国在住ライター&アーティスト。在米日本人の「?」が「!」になる生活情報ブログ「なんだろなアメリカ」執筆。Twitterにてオンライン在米日本人コミュニティ #在米鍋会 運営。日々絵画の制作と執筆に勤しんでいます。
Instagram:nandaronaamerica

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