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アメリカの田舎街[ミズーリ州]

50 Ways to U.S. 50州を巡る Vol.02
アメリカの田舎街[ミズーリ州]
by 司東 実優
ゲートウェイアーチの展望台では、ミシシッピ河とその向こうに広がるセントルイスの街を楽しめます

 ミズーリ州はアメリカの真ん中に位置し、カンザスシティやセントルイスなどの大都市がある州です。州内にはメジャーリーグ球団が2つあり、大型商業施設も点在し、ロードトリップの経由地としてはとても魅力的な州です。天候の変化が激しく、前日の気温が氷点下25度だったかと思うと、次の日は10度まで上がり前日比35度以上になるなど、全米の中でも数少ない気候を楽しめる州でもあります。冬は凍える寒さから、動物だけでなく人間も冬眠しますが、夏の気候は乾燥していて過ごしやすく、狩りや釣りなどをして楽しむことができます。

 私が住んでいる小さな田舎街マーシャルは、カンザスシティ空港から、車で東に1時間40分程の所にあります。とうもろこし畑が広がるマーシャルの住民は、白人が多く、街中でアジア人を見かける事はありません。しかし、大学では留学生の比率は50%(ヨーロッパ系、特にスペインの方)を超えており、ローカルの人々は全ての人種に対して好意的です。

 
 娯楽がWalmartしかないと言われるマーシャルには、時代劇に出てきそうな映画館や、ボーリング場があります。しかしストライクをとってもガターと表記されることが多く、真面目にボーリングをしている人はあまりいません。マーシャルにあるおすすめのレストランMexico Lindoでは、メキシコからの移民の方々が働いており、仲良くなると水の代わりにテキーラが出てきます。この店に行くと、コロナで旅行ができなくても外国に来た気持ちになり、お腹も心も満たされます。
 
 週末はカンザスシティに行き、買い物したり、メジャーリーグの試合を観戦します。また、セントルイスまで出向いてセントルイス動物園や有名なゲートウェイアーチを見て、自分1人の時間を楽しむ時もあります。穴場なのが、ミズーリ大学のあるコロンビアという街。ちょうどカンザスシティとセントルイスの中間にあり、学生街ということもあり活気にあふれています。コロンビアは物価も驚くほど安く、ハッピーアワーなら2ドル以下でお酒を飲める店もたくさんあります。更に不動産価格も安く、友達の豪邸に遊びに行った際に家の値段を聞いたら、約2000万円と言われ、東京に小さな家を買うより、夢がたくさんあるなと実感しました。一度暮らすと、なぜかハマってしまうミズーリ。学費が安いミズーリバレー大学。親目線でも学生目線でも、たくさんの魅力があります。皆さんもロードトリップのついでにぜひ訪れてみてください。

Writer’s Profile

司東 実優
司東 実優
岩手県出身。ミズーリバレーカレッジ在学中、全米のトップアスリートを決めるオールアメリカン・チアダンス部門で、日本人で唯一、2年連続選出され、Missouri Hall of Fame Special Achievement Awardを受賞する。現在は大学院在籍中。

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