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歴史と「今」が交わる街[ワシントン D.C.]

50 Ways to U.S. 50州を巡る Vol.05
歴史と「今」が交わる街[ワシントン D.C.]
by 矢岡美智子

私事だが、ワシントンD.C.に日本から移り住む時、キャリアがあったこともあり、当初はこの変化を受け入れることに時間がかかった。そんな、変化に戸惑う気持ちに寄り添ってくれたのは、歴史を大切にするワシントンD.C.の、パリを彷彿させるような美しい街並みだった。

大統領公邸ホワイトハウスは、年に2回(春・秋)、一般市民もその美しい庭を見ることができ、あの有名なトルーマンバルコニーでは優雅な音色が流れる優美な時間がある。この街は、日本のような美しい四季があり、ちょうど110年前に当時の東京市長が友好のシンボルとして寄贈した桜は、春になると街の至る所で見ることができ、西洋の建物やモニュメントと桜のコラボレーションはとにかく美しく感動する。

また、83年の月日をかけて建てられたワシントン大聖堂の美しさは、この街に移り住まなければ感じることの出来ない感動だった。大聖堂へ来たら、敷地内にある、所謂、「隠れ家カフェ」に決まって立ち寄る。気が良いように感じて何度も足を運んでしまう。

こうした古くからの歴史を見ると、変化をしない街のように感じてしまうワシントンD.C.だが、実は近年は、新風をもたらす【変化の街、グルメの街】へと変わって来ている。古き良きものを大切にしながら、どんどん新しく開発が進み、今、話題の場所は主にこうしたGentrificationの場所から生まれ、人気のグルメやお洒落スポットになっている。 これからの気持ちの良い季節なら、再開発で生まれたUNION MARKETのテラス席で、太陽の下、ビールと共に、ここでしか楽しめないDC Dosaのドーサ(北インドのクレープ)をカジュアルに楽しみたい。夕暮れの頃からは、全米で一番古いマーケットMaine Avenue Fish MarketがあるThe Wharfで、美しい夜景を見ながら新鮮なシーフードを楽しみたい! また、D.C.中心部のレストランでは、”Umami””Hakkou”といった日本食のエッセンスが、スペイン料理とコラボしたりし、絶品のグルメが楽しめ、今、世界的にもグルメで一番話題の街でもある。

こうしたワシントンD.C.の街並みを見ていると、変化とは、変化をしない物があるからこそ生まれるもので、更にそのものの魅力を引き出すきっかけをくれるものなのかもしれないと思えてくる。毎年変わらずに咲き誇る桜や悠然と佇むモニュメントと、変化をし続ける街の様子とのバランスの美しさは、そんな風に私に語りかけてくれ、ライフスタイルのバランスを考えるきっかけをもくれている。

Writer’s Profile

矢岡美智子
矢岡美智子
イメージコンサルタント・ライフコーチ●ANAのCAを結婚を機に退職後、夫の駐在に帯同しバンコクに住む。帰国後に起業し、現在は理想の人生を叶える為、外見と内面からその人本来の魅力を引き出すオンラインプログラムを、世界中に住む日本人女性に提供している。光文社STORY公式ブロガー。
Instagram:michiko_chic

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