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1800年代から経済の中心、アメリカの交通として要所で発展してきたシカゴ

Route66に魅せられて Vol.02
1800年代から経済の中心、アメリカの交通として要所で発展してきたシカゴ
by Kanazawa Ken
Route66に魅せられて

今回はオリジナルの出発点から、イリノイでのルート66の462kmにおよぶ旅のスタート。

イリノイは、偉大な大統領アブラハム・リンカーンが生まれた州で「Land of Lincoln」と呼ばれ、古くから繁栄し歴史ある遺産が多くある。中心部は、全米における商業、金融、流通の中心地として栄えた。シカゴの夜の世界を支配し、アメリカの移民問題や、禁酒法が生んだ欲望で民衆を魅了した、アルカポネが暗躍した時代に、ルート66の歴史も始まった。

出発点から先ずは、映画「アンタッチャブル」の舞台となったユニオン・ステーションへ。そこからBIGINサインの近くまで戻り、ルート66大陸横断の旅人が必ず訪れるレストラン、ルー・ミッチェルズに立ち寄ろう。ルート66の中でオムレツが一番美味しいと有名なルー・ミッチェルズは、ナショナルワイド・ルート66修復プログラムに登録されており、「マザー・ロードの最初の停留所」というニックネームを持つ。

Route66に魅せられて

看板メニューのオムレツとパンケーキで胃袋を満たしたら、南西に48km離れたイリノイ州のウィル・ケンドール郡にある都市ジョリエットへ。

ジョリエットは、映画「ブルース・ブラザース」で有名になり、街中がブルース・ブラザースの聖地になっている、ルート66の宿場町。

アルカポネが良く出没したリアルト・スクエア・シアターは、ジョリエットのダウンタウンにあるシカゴ通りにある。このシアターの近くのビジター・インフォメーションセンター&ジョリエット歴史博物館は、ジョリエットの歴史やルート66の遺産を展示しているので見どころ。

次は30kmほど南下したイリノイ州ウィル郡にある、小さな田舎町のウィルミントンへ。1950年代からルート66の旅人を歓迎しているランチング・パッド・ドライブイン前にある、高さ約9mのジェミニ・ジャイアント像へ。ルート66横断の際には、あちこちの道路沿いにある巨大な像を目にする。

Route66に魅せられて
Route66に魅せられて

いろいろな種類があるが、基本的には表情や風貌が同じ大男の姿は、現在アメリカ各地に何百と存在している「マフラーマン」と呼ばれる大型の人形型看板で、ルート66のアイコンでもある。

このウィルミントンの像は、ジェミニ宇宙計画にちなんで命名され、シルバーの「ロケット船」を手に持ち、溶接マスクに似た宇宙飛行士のスペースヘルメットをかぶっている。

Writer’s Profile

Kanazawa Ken
Kanazawa Ken
東京都向島出身、ラスベガス在住。2011年に富士フイルム・フォトコンテストで銀賞を受賞しプロカメラマンとしてデビュー。以降、数々のメディアに写真を提供する唯一無二のルート66大陸横断スペシャリスト。

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