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ロッキー山脈に向かってドライブすると、壮大な景色を楽しめます。

全米一の高地より[コロラド州]

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50 Ways to U.S. 50州を巡る Vol.17
全米一の高地より[コロラド州]

by 光山幸恵

ロッキー山脈に向かってドライブすると、壮大な景色を楽しめます。

肺活量を鍛えるのにアメリカで一番適した場所。コロラド州デンバーは通称「マイル・ハイ・シティ」と呼ばれ、標高1マイル(1600m)に位置しています。初めて近所のトレイルをジョギングした時、ペース配分を誤り呼吸困難気味になったのを覚えています。友人の話では、彼が学生時代に野球チームにいた頃、カリフォルニアの強豪校とデンバーで練習試合をしたそうです。試合後、相手校の選手たちが酸素缶を使っていたのに対し、友人のチームは余裕の様子。標高が高く酸素の薄い場所で生活をしていると、肺活量にも違いがでてくるという実例です。コロラドスプリングスにオリンピックトレーニングセンターがあるのも納得です。

コロラドには天然の温泉がいくつかあります。ここは、アイダホ スプリングスの温水プール。洞窟の中の温泉も楽しめます。

アメリカ東海岸出身の夫と、一度も下見をせず東京からコロラドへの移住を決めた私たち夫婦。「ここに決めて良かった」、そう感じる理由はいくつもありますが、一番の魅力は壮大な自然、ロッキー山脈です。カナダからメキシコにかけて約4800kmにも及び南北に走る山々。日本ではかつて山ガールが流行りましたが、オフィスガール(仕事仕事…。)だった私は、ハイキング目的でこの場所を選んだわけではありません。それでも、この景色には日々感動を覚えます。ほんの少しドライブして西の方角に進めば180度、いやそれ以上に壮大な山々の景色が広がります。山肌の美しい雪化粧を見ると、まさに息を飲むような感覚を味わえます。

年間300日は晴れのコロラド州。美しいスカイブルーの日が多く、冬の朝は雪が降り曇っていても、午後には爽快な晴れとなる日も多いです。雪の多い日本海側で育った私は、雪の日=どんより曇空、が記憶にあるので、降り注ぐ太陽でキラキラ光り輝く雪の表面を見て感動しています。ドライブ中も思わずキレイ! と見てしまいますが、よそ見運転は禁物です。目の前に鹿、ウサギ、リス、プレーリードッグなどの動物がいつ道を横切るかわかりませんから…。こちらでは時折車道で息絶えている動物を見かけます。かわいそうに、車に轢かれてしまうのですが、それもこの地の自然の豊かさを表しているのかもしれません。また、湿度が低いので夏も快適です。乾燥機を使わず洗濯物を干しても乾くのがまぁ早いこと。ポテチもそう簡単には湿気らず、サクッと美味しい状態を数日保てます。

デンバーにあるDenver Convention Center。中を覗き込むように立っているブルーベアはアイコニック的な存在です。
コロラドの州旗。とても可愛いデザインで、お土産屋さんには州旗のデザインのマグカップやTシャツなどが並びます。
アメリカ最大のビール生産地であり醸造所が数多くある事、ファームトゥテーブル(Farm to table)が推奨されている事、肥満率が全米で一番低い事など、コロラドの魅力はまだまだありますが、私が一番ここに住めて嬉しいと感じる瞬間、それは、すれ違う人のほとんどが自然に笑顔を向けてくれる事と、それができる心の余裕。そう、なんでもない日々の暮らしの中にあります。

Writer’s Profile

光山幸恵

福井県出身。アメリカ人夫と息子とデンバー郊外在住。コロラド歴3年目。大学進学コンサルティング企業勤務。息子(5歳)が寝る前のラブラブタイム(一緒に遊ぶ&絵本の読み聞かせ)が毎日の癒しの時間。

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