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生粋Japanese ゆうの米国就職Tips

在米10年の英語力

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生粋Japanese ゆうの米国就職Tips Vol.15
在米10年の英語力
by ゆう
生粋Japanese ゆうの米国就職Tips

私事ですが、この4月でアメリカに来て10年が経ってしまいました。駐在員として赴任してきた当初は、早ければ半年、長くても2年と言われていたのに、まさかこんなことになるとは笑。ということで今回は在米10周年を記念して、「アメリカに10年いるとここまで英語力は伸びる!」というテーマでお話したいと思います。アメリカに来て間もない駐在員や学生の皆さんは、ぜひ「反面教師」にしていただけると!

10年前、アメリカに来たばかりの僕の英語力(英語運用能力)は、ほぼ赤ちゃんレベルだったのではないかと思います。英語は学生時代に人並みには勉強していました。いわゆる「受験英語」と呼ばれるものはおおむねマスターしていましたし、TOEICのスコアもほぼ満点でした。しかしながら、海外経験がほぼ全く無かったため、最初は本当に何も聞き取れないし話せないという状態でした。TOEICのリスニングテストみたいにゆっくり話してくれるアメリカ人なんていないんですね。ショックでした。

あれから10年経って、僕の英語力はどうなったのか? アメリカに10年もいたら、もうほぼネイティブレベルなんじゃないか?僕も渡米前にはそんな無邪気な妄想を抱いていました。結論から言うと、おそらく今は小2レベルくらいですかね…? 赤ちゃんに比べればずいぶん進歩したとは思いますが、日本の人たちが想像する「在米10年の英語力」と比べると、2割ぐらいにしか達していないような気がします。

仕事の話であれば、しっかり集中して聞いて、なおかつ自分がその分野の前提知識があれば、おおむね聞き取ることができるようになりました。また、話す方に関しても、仕事の話であれば、表現等はかなり拙いながらも、言いたいことはおおむね(8割ぐらいは)言えるようになりました。ただし、巧みな言い回しでチームを鼓舞するようなことは苦手です。

しかしながら、仕事以外のことになると、僕の英語のショボさは一気に際立ちます。レストランでは、メニューを指差しながらであれば注文できますが、口頭のみだとかなり怪しいです。特に一時期「Milk」が全然通じなくてめちゃくちゃ困ったことがあります。また、いわゆる日常会話や雑談と分類されるものに関しては、もうかなり諦めてしまっています。リモートワークなのであまり雑談は発生しないのですが、もし雑談が始まってしまったらひたすら無に徹しています。何ならカメラも切っちゃいます。また、英語を読むのも時間がかかり、最近7歳の娘の方が僕より速く読めることが分かって軽くショックを受けました。

以上、「アメリカに10年いても、仕事でしか英語を使っていないとこうなっちゃうよ」という悲しい例でした。こうはなりたくないという方は、ぜひ仕事以外でも読書やテレビ、地域の人々との交流など、積極的に英語を使っていっていただければと思います。僕もこれからがんばります。

Writer’s Profile

ゆう
ゆう
2013年に日本企業の駐在員としてサンフランシスコに赴任したものの、赴任先の支社が閉鎖に。半年間にわたる就職活動の末にAmazonシアトル本社に転職したことを機に、アメリカ就職に関する発信活動を開始。
ブログ:本気のアメリカ就職 を運営する傍ら、講演や大学のゲスト講師など活動の幅を広げている。

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