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生粋Japanese ゆうの米国就職Tips

ハンディマンとの上手な付き合い方

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生粋Japanese ゆうの米国就職Tips Vol.19
ハンディマンとの上手な付き合い方
by ゆう
生粋Japanese ゆうの米国就職Tips

みなさん、ハンディマンという職業をご存知でしょうか? アメリカで一軒家に住まわれている方にとっては恐らく頻出単語だと思います。ハンディマンとは、家周りの工事や修理などもろもろを引き受けてくれる、文字通り便利な人です。日本だとそれぞれの専門業者に依頼するようなことでも、アメリカでは何でもハンディマンに依頼するのが一般的です。

ところがこのハンディマンという人たち、なかなかにクセが強く、日本の業者さんの高品質なサービスに慣れた日本人にとっては扱いづらいところがあったりします。僕自身、これまでハンディマンにはあまり良い思い出がありませんでした。ところが、先日ハンディマンを雇った際に、自分の中でちょっとしたブレイクスルーがありました。で、これって実はハンディマンに限らずアメリカ社会全般に言えることな気がするので、ぜひシェアさせてください!

ハンディマンは基本的に時間を守りません。日本であれば、何月何日の何時に伺いますと言われれば、ほぼその時間通りに来てくれることを期待しますよね? たとえ時間がずれたとしてもせいぜいプラスマイナス10分程度。それ以上ずれるならきちんと電話で事前に連絡してくれます。

一方ハンディマンの場合、予定の時間通りに来ることはほぼありません。ほとんどの場合は大幅に遅れて来ます。そして大抵の場合、遅れることに関する事前連絡は一切ありません。到着寸前になって、「あと10分くらいで着くよ」と連絡が来ます。更に言うと、実はちゃんと来てくれればまだ優秀な方で、当日いくら待っても現れないということもざらにあります。もちろん、連絡は一切ありません。

先日、新しい電子レンジを購入したときのこと。いざ設置しようとしたとき、排気ダクトが破損しているためそのままでは設置できないということが分かりました。すぐさまその家電量販店にオススメのハンディマンを聞いてコンタクトを取り、いつ頃来られそうかを聞きます。「今週と来週はスケジュールが一杯で厳しいね」とのこと。

そこで僕はダメ元で「今週中に直してくれたら、追加で$200払うよ」と言ってみました。レンジの無い生活にそれ以上耐えられなかったのです。すると「明日伺います」との返事が。ダメ元でも言ってみるものですね。と同時に、僕の中で点と点がつながりました。「これ、もしかしたら他の人もけっこうやってるのかな?」と。過去に僕との約束をブッチしたハンディマンは、もしかしたら追加費用を払ってくれた別の客のところに行っていたのかも知れません。めちゃくちゃそんな気がしてきました。

今回の件で学んだこと。ここはアメリカ、お金を多く払った人が優遇されるのは当たり前の世界。日本の「お客様は皆様平等に扱います」は通用しない世界。より良い待遇を求めて転職を繰り返すのが当たり前の世界。在米10年、ようやくアメリカにも慣れてきました。

Writer’s Profile

ゆう
ゆう
2013年に日本企業の駐在員としてサンフランシスコに赴任したものの、赴任先の支社が閉鎖に。半年間にわたる就職活動の末にAmazonシアトル本社に転職したことを機に、アメリカ就職に関する発信活動を開始。
ブログ:本気のアメリカ就職 を運営する傍ら、講演や大学のゲスト講師など活動の幅を広げている。

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